アニメ映画音楽を全て手書きで描いた岩井澤健治監督がどんな方なのか気になりますよね。
そこで岩井澤健治監督について調べてみました。
映画音楽が完成するまでの7年間、どのような経緯があったのか、ロケ地や曲のイメージなど撮影裏話などをご紹介しますね。
目次
岩井澤健治監督のWik風プロフィール
名前:岩井澤健治
生年月日:1981年
出身:東京都
嫌いな言葉:前例がない
学歴:高校卒業後、石井輝男監督に師事
初作品:2008年初のアニメーション作品「福来町、トンネル路地の男」が完成
2012年より自主制作長編アニメーション映画「音楽」の制作を開始した
情報が少なく、詳しいプロフィールはわかりませんでした。
高校卒業後に網走番外地シリーズで知られる石井輝男監督に師事し、独学でアニメーション制作を始めたそうです。
映画音楽ができるまで
映画音楽を企画した理由は、個人制作での長編アニメーション映画は前例がないと言われているため挑戦したかったと語っています。
そして2012年6月に松江哲明監督の「フラッシュバックメモリーズ3D」に岩井澤健治監督もアニメーションパートで参加しており、松江哲明監督から編集作業中に次の作品を聞かれ、原作は音楽で長編アニメーションをやりたいと伝えたところ、松江哲明監督がその場で音楽の原作者である大橋裕之に電話して5分後には制作が決定したとのことです。
▼大橋裕之による音楽の原作はこちら
音楽は内容が面白くても普通のアニメの企画では通らないと思い、音楽を長編アニメとして世の中に出すには個人制作で作るしかないと考え、ロストコープなら一人でも頑張ればなんとかなると思って全編ロストコープで作り上げました。
ロストコープとは実際に撮影した映像をトレースしてアニメーション映画を制作する手法のことです。
実際の動きをトレースしているからリアル感がでるが1コマ1コマ手作業で行うため時間がすごくかかるよ。
だから制作期間7年かかったんだね。
すごいです!
2012年6月に制作をスタートし、最初はシナリオを作らずにコンテを切り始めました。
その後全体的の動きを考えながらテストを重ね作り上げていきます。
音楽は岩井澤健治監督一人で作られたと思われている方も多いですが、2013年にはスタッフを募集して作画を進めています。
しかし上手くいかず2014年には一度解散し、2015年に再び今度は作画ではなく背景美術やコンポジットなどの作業を中心にスタッフを募集しました。
岩井澤健治監督は、ロストコープなら誰にでもできると思ったが、漫画やイラストを描いていてもアニメ経験がないと動きを把握するのは難しいらしく、試行錯誤しながらの制作になったそうです。
最終的には、5人ぐらいの少人数で仕上げていきました。
1秒間に何コマ?
1秒間に10~12コマで制作されています。
最後のライブシーンは12コマでカットごとに調整して作られています。
ロストコープの実写映像のロケ地はどこ
ロストコープの基となる映像は岩井澤健治監督自ら撮影されました。
ロケ地はというと、基本的には家の周辺で撮影し、集会施設や屋上に友人の役者を呼んで動いてもらっていたそうです。
マンションの屋上では住人が洗濯物を干している脇で撮影したこともあるみたいですね。
背景は愛知県蒲郡市の写真を撮り、その写真を基に背景美術を描いています。
なぜ愛意見蒲郡なのかというと、原作の大橋裕之さんの地元だからだそうです。
最後のロックフェスは、2015年に埼玉県深谷市で撮影のためのロックフェスを開催して撮影しています。
ステージ設営など全て手作りで行ったのは、周りの人からフェスをやる必要性を理解してもらえず、ライブハウスや合成を勧められ、岩井澤健治監督の背景を含めて楽器もキャラクターも全部1枚で描きたいという想いは伝わらなかったため、協力も得られずスタッフと二人でブッキングからロケーションも交渉しました。
そして撮影前日に作画スタッフも呼んで、みんなでステージを作り上げたそうです。
最後のロックフェスは、映像を撮影するだけではなく、フリーライブイベントとして開催されたため、多くの人が集まり盛り上がりました。
キャスティングについて
2018年11月頃にキャスティングが始まりました。
まずは主人公研二役を決めることになり、原作の大橋裕之さんから坂本慎太郎さんにお願いしたいとのことでオファーをし、決定しました。
坂本慎太郎さんは、元ゆらゆら帝国のギターボーカルであり、現在もソロ活動を行っているが、声優は初挑戦だったそうですよ。
亜矢役だけは新人の女優さんがよかったためオーディションを開催して駒井蓮さんに決まりましたが、その他のキャスティングは全て岩井澤健治監督が決めた第一候補の方々に決定しています。
★キャスト一覧★
研二 役 | 坂本 慎太郎 |
亜矢 役 | 駒井 蓮 |
太田 役 | 前野 明哉 |
朝倉 役 | 芹澤 興人 |
森田 役 | 平岩 紙 |
大場 役 | 竹中 直人 |
研二の歌声 | 岡村 靖幸 |
劇中歌についてのイメージ
●劇中バンドの「古武術」の曲は、60~70年代のロック、ジャーマンロックのCAN
●オープニングは60年代のソウルバンド「ブッカー・T&ザ・MG’s」
●中盤で流れる曲はジョニ・ミッチェルのギターカッティング
など色々なイメージを劇伴はグランドファンクに、劇中歌は各ミュージシャンに伝えて作られました。
古武術の曲はシンプルな曲に見えて最後に盛り上がるようなギミックを意識して考え作られていますよ。
岩井澤健治監督、音楽ができるまでのまとめ
今回は岩井澤健治監督と、アニメーション映画音楽ができるまでの経緯についてご紹介しました。
音楽ができるまでについてはこちらの参考記事で詳しく見ることができるので気になる方はご覧ください。
映画音楽は、実写の動きをトレースするロストコープ手法で作られ全て手書きで描いた絵がアニメになっています。
今までにないアニメ映画となっており、登場人物の動きがよりリアルで特に最後のフェスの場面は圧巻です。
▼音楽を無料で視聴したい方、口コミが気になる方はこちらの記事にまとめてあるのでご覧くださいね。
制作期間7年、手書きの作画数40000枚以上で出来上がった音楽には予想をはるかに超えた大変さがありましたね。
是非多くの方に知っていただきたいです。
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